自分自身が抱える「人見知り」という性質のため、生活する上で様々な障害が発生してしまうという方は多いのではないでしょうか。
実際、私自身もなかなかの人見知りでして、そのせいで「明らかに人生の質下がってるよな・・・」と感じることもしばしば。
そろそろ本気で人見知りについて勉強して、完全に克服とは行かないまでも、人見知りによるストレスを減らせないかなーと考えています。
そんな中「人見知りが治るノート」という本を発見。タイトル的には凄くストレートで分かりやすいです。
著者は、心療内科の院長も務める医師なので、難しい話が書かれていそうですが、メチャメチャ読みやすく、早い人なら一日で読了できるレベルです。
とにかく具体的に書かれているので、「で?どうすればいいの?」みたいな事には絶対ならないので、
「人見知りを克服したいけど、まずは何をしたらいいの?」
と、途方に暮れている方におすすめです。
それでは、ざっくりとこの書籍について、まとめてみたいと思います。
人見知りって何?
そもそも人見知りってなんなのかというと、この本では、2つの不安によって引き起こされる現象だと解説しています。
- 評価される不安
- 見透かされる不安
「他人から見て、自分がどう思われるのか?」が気になり過ぎて、強い不安感が生じているわけですね。
人間なら誰でもこれらの不安感は持っているものですが、人見知りの人は、これらを極度に恐れてしまっているようです。
確かにそうなんですよね。人から注目される場面になると途端に不安感に襲われて、しどろもどろになったり、逃げだしたくなったりしてしまいがちです。
人見知りの仕組み
①きっかけ(同僚との雑談などがうまくいかなかった)
↓②誤った考えⅠ(決めつけ→また次もうまくいかないだろう)
↓
③体と心が不安になりやすくなる(ドキドキ、震えなど)
注意が自分に向きやすくなる
↓
④誤った考えⅡ(決めつけ→不安なものを知られてしまう)
↓
⑤回避(安全保障行動→失敗を恐れて雑談の機会を避ける)
出典:人見知りが治るノート P112
人見知りの原因は?
では、なぜそういった不安感が人一倍強いのかというと、「自己評価の低さ」が原因の1つになっているんだとか。自分自身をどう評価しているかで、人見知りになりやすくなるわけですね。
では、なぜ自己評価が低くなるのか?というと、これは様々な要因によって引き起こされているため、一概にこれと断定できないようです。
成長する過程で、「受け入れられた経験」によって自己評価が形成されていくようで、その代表例が親子関係のようです。
親から無条件の愛情を受けて育つと、ありのままの自分で受け入れてもらえるんだ、と思えるので、自信が生まれ、自己評価も高まっていくと。
もちろん人見知りの人が全員親の愛情不足というわけでは無いです。
自己評価を高めるには?
では、もう大人になってから自己評価を再形成していく事はできないのか?というとそんなことはなくて、この本の中で様々な方法が解説されています。
ですが、自己評価を高めるためには、なんらかの「行動」が必須で、結局どれだけ行動出来たか?が非常に重要になってくるようです。
行動すると良い循環ができる
・応援してくれる人を探す
・これまでに成功した事を思い出す
・自分を信じる
↓
できそうだと思う(効力の予想)
↓
やることで起こるいいことをイメージする(結果の予想)
↓
行動する
↓
自己評価が高まる
↓
行動する
↓
さらに自己評価が高まる
↓
良い循環になる
出典:人見知りが治るノート P122
とにかく行動して、小さな成功体験を積み重ねていき、「これならできそう」と思えることが増えて、さらに行動できるようになり、成功体験もどんどん増えて・・・・
みたいな循環のなかで、徐々に自己評価が高まっていくんだという事です。
人見知り特有の7つの決めつけを捨てる
そして、行動するにあたって重要なのが、人見知り特有の偏った考え方を無くすという事です。
どれだけ行動しても、その行動の結果をネガティブに受け取ってしまうと、自己評価が高まるどころか、下がってしまいかねません。
以下の7つの偏った考えを認め、現実的な考えに修正していきます。
- 物事は白か黒かで判断できる
- 自分の悪い部分だけが評価の対象になる
- 心の状態が現実になる
- 自分は人の気持ちが読める(読心術)
- 自分は周囲から監視されている(注目の的)
- 人は「・・・であるべき」だ
- 相手の方が自分より価値が上
私もよくやってしまうのが、4の「自分は人の気持ちが読める」という勘違い。「絶対相手は自分の事をダメな奴だと思ったはず」みたいな思い込みによって、さらに自己評価が下がっていく、みたいな事はよくやってしまいます・・・。
でも冷静に考えれば分かるように、相手が何をどう考えているかなんて分からないんですよね。
とにかく行動してみよう
とにかく行動して、その時に生じた偏った考えを認識して、考え方を修正していくという積み重ねが必要なんでしょうね。
書籍の中では、人見知りを治すためのいろいろな行動が紹介されています。
- 一人で食事に行く
- 高級車のディーラーに行く
- ウィンドーショッピング
- 美容院で話す
- 店員に話しかける
- 旅に出る
コンビニ店員に「トイレ借ります」とかスーパーで「○○どこに置いてありますか?」と聞くとか、ハードルを思いっきり下げて、徐々に上げていくという感じで、やりやすい事から始めてみても良いんじゃないでしょうか。
まとめ
「人見知りが治るノート」は、人見知りで悩んでいるけど、どうしたらいいのか分からないという方に非常におすすめです。
分かりやすく簡潔にまとまられていますし、具体的に何をどうすれば良いのか?も書かれているので実践しやすいと思います。
個人的には、注意のコントロール法が目から鱗でした。「見られる側より、見る側の方が優位に立てるから、注意をコントロールして、見られる側から見る側になろう」というもの。
周りや相手をよく見ると意識を向けるだけで、自分が見られているという意識が弱くなって、不安や恐怖も減っていくんですよね。
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